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第十七話 孤高の不死鳥(前編) 

  第十七話 孤高の不死鳥(前編)
  「艦長、グラードルの衛星レーダーが、ニュージーランド付近に展開中のアマテラス艦隊を捕捉しました。」
  「我々を宇宙に上げさせないつもりか・・・。」
  「そうでしょう。彼らにとって一番の脅威はエターナルなんですから。」
 その時、ブリッジにルディが入ってきた。
  「僕がストライクイクシードで出ましょう。僕が艦隊と戦っている間にエスペランサは迂回して宇宙港に向かってください。陽動です。」
  「しかし、君一人では・・・。」
  「心配する必要はありませんよ~。」
 エリスが入ってきて言う。
  「ストライクイクシードはまだ完全稼働していない。ルディをストライクイクシードの”騎手”に指定させれば、完全稼働をさせるための条件の一つを満たせる。条件を満たすことによってシステム稼働率は上昇していき、条件をすべて満たしたときにそのシステムは完全稼働するんだ。完全稼働したときには未知の現象が起こるといわれている。」
  「未知の現象?」
  「そう。多分、イクシード・ジ・インフィニティに関係することだと思う。」
  「イクシード・ジ・インフィニティ・・・。」
 アルバートがつぶやいた。
  「何ですか、それ。」
  「兄貴が予言した、超人類の完成体が持つ究極のインフィニティだ。これには、人類に新たな道を授けるほどの力があるらしい。」
  「それをなぜ僕に・・・。」
  「あんたはその兆しがあるんだよ。」
 エリスが強く言う。
  「完成体の兆しが無い人にあの機体は託さない。」
  「・・・。」
  「おまえは何回もエスペランサを救ってきた。民間人があそこまで見事に戦えることは超人類でもありえないからな。」
 その時、フェリナの声が会話を遮った。
  「敵艦隊との距離が500を切りました。あと少しすると発見される恐れがあります。」
  「わかった。ルディたちの言うとおりにしよう。ストライクイクシードが敵艦隊に強襲し、その隙にエスペランサが迂回して宇宙港に突入する。」

 数分後、ルディとエリスはストライクイクシードのコックピットにいた。
  「ここに手をかざして。」
 ルディは言われたとおりにパイロットシートの横に手をかざした。
 あらゆる情報が表示される小型モニターに承認完了までの予想時間を示すバーが表示され、そのバーはゼロを示した。
  『承認完了です。』
 電子音声が鳴り、承認が完了されたことを知らせる。
  「これは細胞認証システムで、この先は君以外の人がこの機体を動かすことは出来なくなる。」
  『条件1をクリア。機体のリミッターを一部解除します。』
 エリスはそれを聞くとコックピットを出て、ルディに励ましの言葉をかけてから格納庫から出て行った。
  『ルディ、いいか。艦が突破したら作戦は成功だ。その後は速やかに宇宙港に向かえ。』
 モニターにアルバートの顔が表示される。
  「わかりました。ルディ・カーティス、ストライクイクシード行きます!」
  「加速が違う!」
 ストライクイクシードは今までを超す加速力で突き進み、敵艦隊に向かう。

  「敵艦隊が進路を変えた!?」
 レーダーは、進路を変えてエスペランサに向かう敵艦隊を捕らえていた。
 その時、機内に聞き覚えのある声が響いた。
  『ルディ・カーティス、また合うことになるとはな。』
  「その声はカイザー・ヘルマン!」
  『君たちは私の予想通りに動いてくれた。今、エスペランサには私の大艦隊が向かっているところだ。10分ほど経てば戦闘が開始されるだろう。』
  「そんな事で!」
 ルディは引き返し、エスペランサのところに戻ろうとするが、新型のゲイザーが放ったビームがそれを阻止する。
  『君に私との真剣勝負を破棄する権利は無い。戦ってもらうぞ。』
  「そんな・・・。」
 ゲイザーⅡはビームサーベルを抜き、ストライクイクシードに襲い掛かる。
  「このぉ!」
 ルディも負けじと応戦し、ビームガトリング砲内蔵型ブレード”セイリオス”で受け止めた。
  『アマテラスが造ったものだ。やはり性能は格段に向上しているな。』
 カイザーは表情を変えずにそう言うと、一気に意思を集中させた。
  『行け、ゲイザーバレル!』
 ゲイザーⅡのバックパックから何かが分離し、その直後、ストライクイクシードは全方位からのビームにさらされた。
  「うわっ!」
 ゲイザーバレル、国連軍のMTUフランジュに搭載されていたサブバレルを改造し、さらに高出力化したものだ。
 だが、ストライクイクシードはそれをひらりとかわし、すぐさま反撃体勢に入る。
  『通常の性能の倍の能力を引き出している?まさか!お前は”騎手”になったのか!』
  「ああ、ストライクイクシードは僕以外の人間が操ることは出来ない。」
  『通常の超人類でさえ”騎手”になれないはずなのに!?』
 ビームの刃と実剣が入り乱れ、激しい火花が散る。
  「この程度!」
 二つの”セイリオス”を振り回し、遂にゲイザーⅡのビームサーベルを叩き落した。
  『馬鹿な!』
 その隙にストライクイクシードはさらに蹴りを入れ、エスペランサに向かっていった。

  「敵艦隊、まっすぐこちらに向かってきます。」
  「読まれていた?!」
 エスペランサの大型レーダーには向かってくる艦隊がくっきりと表示されている。
  「やむを得ない。MTU部隊を発進させる。ミランダ、頼んだぞ。」
  『わかりました。全機発進させます。』
 格納庫で待機していたミランダが答える。
 その後、すぐにミランダ、ライナス、リオのライザーアーク、続いてヘリオス改が発進した。
 リオのライザーアークは艦の上部に浮遊し、早くも両手に持ったビームスナイパーライフルで敵艦隊を狙撃している。
  『エスペランサの右舷にV字隊形で待機。リオは狙撃で数を減らして!』
  「了解しました。やってみます。」
 リオが放つビームは確実にグレンデルや敵艦を貫き、爆散させた。
 エスペランサの艦砲も砲撃を開始する。

  「グレンデル隊第一波接近中。警戒を怠るな!」
 ミランダの力強い声と共に戦闘が開始し、MTU部隊同士が激突する。
  「墜ちやがれっ!」
 ライナスのライザーアークが持つレーザーソードがグレンデルを真っ二つに切り裂いた。
 ミランダは冷静に間合いを取り、射撃戦に持ち込んだ。
 連射されるビームライフルは次々にグレンデルを貫く。
  「僕だって!」
 トルカのコアトルもビームバルカンでけん制しながらクローで切り裂くという戦法で撃墜数を増やす。
  「もうこないで!」
 パーフェクトジュネスの肩から大量のミサイルが放出され、一気に数機の敵機を叩き落とした。
  「グレンデルFの部隊も接近中。気をつけて。」
 よく見ると、グレンデル隊の後方に少し形状の異なったグレンデル部隊が展開している。
  「あれは有人機よ。無人のグレンデルより手ごわいから注意して。」
 グレンデルFはパッと散開し、四方からエスペランサのMTU部隊を攻撃し始めた。
  「動きが違う!」
 トルカは悪態をつきながらもグレンデルF部隊と互角に戦闘している。
  「トルカ、援護する。」
 リオはコアトルの周辺に群がるグレンデルFを集中的に狙撃し、トルカを支援している。

  「敵艦隊が一斉にミサイルを発射しました。直撃コースは213発!40秒後に着弾します。」
 不意にフェリナが叫ぶ。
  「迎撃!間に合わない?・・・アレを使うぞ。マイクロウェーブ発生装置に送電開始。」
  「了解。送電開始!」

  「ミサイルが!各MTUは迎撃!」
 ミランダはエスペランサに迫る数百発のミサイルを見て叫んだ。
  「ダメだ。数が多すぎる!」
 ライナスがミサイルを睨みながら言う。

  「送電完了。照射!」
 エスペランサの装甲の表面に装備された無数のマイクロウェーブ発生装置から多量のマイクロ波が放出され、迫り来るミサイルを捕らえる。
 特殊なマイクロ波はミサイルの燃料の分子を振動させ、徐々に加熱させていく。
 やがて、熱に耐え切れなくなった燃料は大爆発し、ミサイルの爆薬もろとも消滅した。

  「すごい・・・。」
 目の前に現れる無数の爆発を見て、ミランダが静かに言う。
  「マイクロ波を使ったか。」
 その時、切り札のミサイル一斉射撃を失敗に終わらせた敵艦隊から信号弾が発射され、エスペランサやそのMTU部隊を襲っていたグレンデル、グレンデルF部隊は撤退を開始した。

  「言ってくれたな。いや、一時撤退といったところだろう。ストライクイクシードは?」
  「例の敵機を振り切ってこっちに向かってきます。すぐ追いつく距離です。」
  「わかった。我々はニュージーランド宇宙港に侵入する。恐らく敵は第二次攻撃を仕掛けてくるだろう。機体の補給と整備を大至急で行うんだ。」


  次回予告
 ニュージーランド宇宙港に入ったエスペランサに対し、アマテラスの第二次攻撃が実施された。
 さらに、敵は地上で極秘裏に開発した巨大戦艦を宇宙に打ち上げようとする。
 すぐにエスペランサと巨大戦艦の砲撃戦が始まる。
 果たしてエスペランサの運命は!
  次回!第十七話 孤高の不死鳥(後編)
   おたのしみに!

  ダブルオーの一言
 今度こそ戦闘シーン書きました。
 急きょ前編後編型式にしました。
 だって意外と長くなっちゃったんだもん。
 なんか脇役の活躍があまりありませんが許してください。キャラが多すぎます。
 次回からいよいよ最終決戦に向けて宇宙に旅立ちます。

                  <第十六話 ホーム 第十八話>
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