08 // 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. // 10

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[edit]

trackback: -- | コメント: --

第十三話 宇宙(そら)からの流星(後編) 

  第十三話 宇宙(そら)からの流星
  「ラザール、今度の失敗は許されないぞ。」
  「わかってる。今回は負ける気がしない。」
  「戦果を期待している。」
  「了解。ラザール・アロン、フランジュ出る!」
 空母のカタパルトからフランジュが射出され、それに続いて無数のスペースホークや爆撃機が発進する。

  「敵に動きです。航空機部隊を発進させました。」
  「戦闘開始。相手が国連だからって容赦するな。」
 大統領が言った。

  『戦闘開始の合図です。』
  「国連め、中立国にまで攻撃してくるのか。」
 ライナスは言い、ヘリオスを加速させた。
 その時、かすかに見える敵艦隊の中で、くっきり見える爆発が起こった。
  「なんだ・・・爆発?」
  「まだ射程圏内に入っていないぞ。」
 エスペランサのブリッジの中でクルーが口々に言う。
  「これは・・・敵が仲間割れをしています。」
  「だが今はそれに気を取られるな。予定通りに行動しろ。」

  「兄さんがいなくても!」
 リオは発進直後にエスペランサの艦上に乗り、電子スナイパーライフルで狙撃を開始する。
 南シナ海での戦闘のときのリオの狙撃能力が高く評価されたためだ。
 トルカのコアトルはライナスの後についていき、得意な近・中距離戦闘に持ち込もうとする。
  「すごい数ですね。」
 トルカは言った。
  「アフリカではこんな数は見たこと無いか?」
  「当然です。」
 その後、各機散開して各個で敵を迎撃し始めた。

  「俺たちを裏切りやがったからこうなるんだよ。」
 特徴的な黄緑色の機体に乗った男が言った。
 その黄緑色の機体「ジュネス改」は次々に国連艦を撃沈していく。
 それに続き、数十機のジュネス改も敵艦を次々に攻撃する。
 その中に一機だけ輝かしい活躍をしている機体があった。
  「エターナルには散々お世話になったからな・・・。」
 新型機「パーフェクトジュネス」に乗ったシヴァ・ジェラーニエが言った。
 彼らネルティア軍は国連との裏取引の結果、攻撃目標も知らされずに国連軍の”極秘作戦”に参加させられていたのだ。
 攻撃目標がグラードルだと知らされた直後、彼らは国連軍を裏切り、国連艦に攻撃を開始した。
 今ではネルティア軍はジュネス改の量産に成功し、高い軍事力を持つ国家となっていた。

  「数が多すぎます!これでは防衛陣が壊滅します。」
 グラードル国防省の一人が大統領に言った。
  「まだ持ちこたえるんだ。南米の部隊も来る。」
 大統領は力強く答える。

  「グラードル海軍第13艦隊壊滅!」
  「ヘリオス5番機被弾。緊急着艦します。」
 ブリッジの各所から戦況の悪化を知らせる声が響き渡る。
 それに対し、アルバートは強気で応じた。
  「エスペランサを前面に出せ。第13艦隊が壊滅したおかげでこの海域の戦力が低下しすぎた。」
 操舵手は迅速に実行し、エスペランサは海をすべるように前進する。

  「反乱軍がこの区域の全部隊に対して放送するようです。」
  『我々はネルティア軍。訳あって国連に協力し、攻撃目標も知らされずにこの作戦に参加することになった。しかし、攻撃目標を知った今、その平和的な国家グラードルを攻撃するわけには行かないと感じ、国連に敵対することになった。グラードルの全艦隊へ、我々は敵ではないことを示したい。以上だ。』
  「ネルティアが?」
 アルバートは唖然とした。
その時、フェリナの鋭い声が響いた。
  「前方に接近する機体有り。フランジュです。」
  『ネルティアだ反乱軍だなんて言ってる前に、まず今日こそお前たちを沈めてやる!』
 それに気付いたトルカが向かう。
  「エスペランサはやらせない!」
  『その中途半端なMTUで僕に勝とうって言うのか?面白いじゃないか!』
 フランジュはサブバレルを一斉に展開し、コアトルに全方位からビームの雨を降らせた。
  「うわぁー!」
 その中の数発がコアトルを掠める。
 その後のビームサーベルの斬撃は何とかビームクローで受け止めるが、反動で大きく体勢を崩した。
 目の前にフランジュが迫り、ビームライフルを構えている。
 さらにコアトルの周りはサブバレルで包囲さた。
  「こんなところでやられるのか?」

  「大気圏外からなにかが来ます!高エネルギー体です。当区域にものすごい速度で接近してきます。」
 数々の絶望的な報告の中を突き破るようにフェリナが言う。
 その言葉を聞いたトルカも空を見上げる。
 そして、その姿を見て困惑する。
  「流星?」
 蒼い光を帯びた物体はみるみるうちに落下してきた。
 その時、コアトルの周りを囲んでいたサブバレル全機が一瞬で爆発する。
  「「なんだ!?」」
 トルカとラザールはほぼ同時に叫んだ。
 その直後、無数のビームが降り、フランジュのビームライフルも叩き落した。
  「うわっ!」
 やがて、流星が近づくにつれてその本当の姿が見えるようになってくる。
  「・・・イクシード!?」
 それは人型で、白と青の塗装がしてあった。
 背部には特徴的なリフターユニットが搭載されている。
 リフターにはビームキャノンなども搭載されていた。

  「あれは・・・イクシード!?」
 流星の姿を見たアルバートは艦長席を立ち、ブリッジの窓に駆け寄った。
  「・・・所属信号はアマテラスです。」
 その機体の肩には「EXT-999」と書いてある。
 EXTはアマテラスのMTUに使われる機体番号だ。

  「アマテラスが・・・この戦いに?」
 トルカは困惑した。
  『トルカ、君は一度帰還するんだ。ここは僕が!』
 聞き慣れた声だった。
 数日前まで一緒に戦った青年パイロット。
 トルカにとって、友達といえる存在の人だ。
 そう、それはルディ・カーティスの声だった。
  「ルディ・・・なのか?」
  『うん、でも今はそんなことを言っている暇は無い。早く戻るんだ。』
  「・・・わかった。」
 コアトルは素直に従い、エスペランサに帰還する。
 ストライクイクシードの姿を見たラザールは困惑している。
  『イクシードが・・・いまさら何の用だ!』
  「エリス、しっかり捕まって!」
 ルディはすぐにエリスに注意し、ストライクイクシードを駆った。
 フランジュがビームサーベルを振ったときにはもうそこにはいない。
 すぐに後ろから衝撃が走り、ラザールは悪態をつく。
  「なんだ?こいつ!」
 ラザールはバルカン砲でけん制しながら接近のチャンスをうかがった。
 しかし、比較的敵に当てやすいといわれるバルカン砲ですら当てることはできず、ラザールは一瞬敵を見失った。
 その一瞬で勝負は決まった。
 ストライクイクシードはすぐさまフランジュの前に回りこみ、その一瞬でフランジュの両腕、続いて両足を二本のブレードで切り落とす。
  「うわぁぁーー!」
 電気系統まで破壊され、浮力を失ったフランジュはそのまま海へ落下し始める。
 その直後、イクシードは素早く移動し、落下する寸前にフランジュを捕らえた。
  「エリス、大丈夫か?」
  「・・・うん。でもかなり酔って気持ち悪い。こんな激しい操縦見たの初めてだし。」
  「MTU酔いか?」
  「うん・・・。」
 ストライクイクシードはフランジュの残骸を抱えたままエスペランサのカタパルトに着地した。
 エリスとフランジュの残骸をエスペランサのクルーに預け、再び出撃する。
 すると、近くにいた国連艦が一斉に対空砲を撃ってきた。
  「・・・平和を求める国にまで戦いを押し付けるのか。あんたたちはぁぁーー!」
 ルディの体の奥底に眠っていた力が蘇り、呪縛から開放されたような感じがした。
 ルディのインフィニティが覚醒したのだ。
  「お前たちがぁぁぁーーー!」
 リフターに装備された大型ビームキャノン”リヴァイアサン”が火を噴く。
 発射された高圧のビームは敵艦に直撃し、一瞬で撃沈した。
 大型ビームキャノン”リヴァイアサン”。本来、戦艦の艦砲としてアマテラスで開発された新型ビーム砲だが、ストライクイクシードに搭載された新型の”重陽子ジェネレーター”により供給エネルギーに余裕ができたため、MTUであるストライクイクシードに搭載することができた。
 
  「何?イクシードが?」
 ストライクイクシードのことはシヴァらネルティア軍にも伝わっていた。
  「ルディが生きてたのか!」
 シヴァは国連軍と戦闘しながらルディ生還を喜んでいた。

 ネルティア軍の新型戦闘機ラプターが艦から発進し、国連軍のスペースホークとドッグファイトを繰り広げる。
 しかし、イクシードの復活を知ったため、各パイロットの士気は向上し、ネルティア軍の圧勝に終わった。

 さらに別の空域ではグラードル軍のMTUのファントムJ型と国連軍のスペースホークが死闘を繰り広げた。
 機体性能の違いのおかげか、こちらでもグラードル側が圧勝した。

 艦隊戦でも国連軍は大きな損害を出し、徐々に劣勢になっていく。
 活躍を続けてきたラザールのフランジュが拿捕されたため、いまだMTUの量産に成功していない国連軍の主戦力はスペースホークとなり、グラードルやネルティア、エターナルのMTU部隊はさらに進軍をした。

 覚醒したルディ駆るストライクイクシードは恐るべき働きをし、エスペランサの部隊が戦闘していた区域の国連軍部隊をたった一人で撃退した。

 その後、エスペランサはグラードルの主力艦隊と合流し、再出撃したトルカらの手によって首都に突入するための海域も制圧される。

 各部隊の活躍により、国連軍は撤退命令を意味する信号弾を撃ち、遂に戦いに終止符が打たれた。

  「ストライクイクシード着艦します。」
 ストライクイクシードは蒼い尾を引きながらゆっくりとエスペランサに着艦する。
 格納庫に入り、ルディがコックピットを開けるとクルーの皆が暖かく迎えてくれた。
  「おかえり、ルディ。」
 ミランダが言う。
  「ルディ・カーティス、ただいま帰還しました。」
  「エリスって子から聞いたけど、ずいぶんすごいものを頂戴してきたな。」
 ライナスはストライクイクシードを見上げながら言った。
  「はい、でもこれはこれからの戦いに必要だと思います。使い方を誤らなければ・・・。」
  「そうだな。まあ今は君はゆっくり休め。休養が今の君に一番必要なものだ。」
  「そうですね。」
 ルディはそう言うと、自分の部屋に帰っていった・・・。


  次回予告
 捕虜となったラザールにより、国連を裏から操っている傭兵集団の存在があらわになった。
 そのため、グラードル、エターナル、ネルティアの連合艦隊はその傭兵集団の本拠地であるグレートブリテン島を襲撃することになった。
 最強の傭兵集団とルディたちの戦いの運命はいかに!
  第十四話 国連の闇
   おたのしみに!


  ダブルオーの一言
 おかえり、ルディ。
 恐ろしく長くなりました。
 十二話と十三話を考えるのに何日かかったことやら・・・。
 前も書きましたが、こういう重要な場面は書くのが難しいんです。
 今回みたいに重要な場面の前は少し間が空くかもしれません。
 あらかじめご了承ください。

 それでは、十二話と十三話に初登場した新キャラと新ユニットの紹介です。

  NEW CHARACTER
 ・エリス・ブラート
  アマテラスで働かされていた少女。
  次第にアマテラスのやり方に疑問を持ち始め、ルディが捕らえられたときにはルディと共に脱走した。
  MTUを操縦したこともある。

  NEW UNIT
 ・ストライクイクシード
  本作の後半の主役機。
  拿捕したイクシードのデータとゲイザーのデータを生かし、カイザー・ヘルマン専用機として開発された。
  しかし、生産直後にルディとエリスによって強奪され、その後はエスペランサの艦載機として運用されることになる。
  従来のMTUとは比べ物にならないほどの性能を持ち、エスペランサの部隊が苦戦していたフランジュをわずか数分で撃破した。
  新型ジェネレーター”重陽子ジェネレーター”を搭載し、高出力の武装を装備することに成功した。

 ・ファントムJ型
  グラードル軍が開発した量産型MTU。
  ヘリオスよりは劣るものの、比較的高い性能を持っている。
  ヘリオスと同じくプラズマコンデンサーを使用し、ビーム兵器の運用も可能となっている。
  パイロットによってはこの機体でかなりの戦果を挙げた者もいる。

  打つのが面倒なのでこれからは”ファントム”と書きます。

 ・パーフェクトジュネス
  「レゴバカ」でウニラがいずれ紹介すると思います。

                  <第十二話 ホーム 第十四話>
スポンサーサイト

[edit]

trackback: -- | コメント: 0

« む・・・  |  第十二話 宇宙(そら)からの流星 »

コメント

コメントの投稿

Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。