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第十話 銃火の中で 

  第十話 銃火の中で
 インド洋での激戦を経て、エスペランサは南シナ海に到達していた。
  「まったく、こんな暑苦しいところになんで人が住んでるんだよ。」
 ライナスが手で体を仰ぎながら言った。
 エスペランサは、ほとんど赤道直下の海域を航行している。
 宇宙暮らしに慣れているエターナルの人々はこの暑さに慣れないようだ。
  「ここのエアコンはちっとも涼しくしてくんねぇ。ヘリオスのコックピットのほうがよっぽど涼しいな。」
 部屋のエアコンを睨みながら言う。
 その時、いきなり部屋のドアが開いた。
  「てめぇ、ノックもせずに入ってくるな。」
 部屋に入ってきたのはルディだった。
  「3回ぐらいノックしましたけど・・・。」
  「あ、そう?それはすまん。」
  「艦長がブリッジに来いって言ってます。」
  「わかった。もう少ししたら行く。」
 ルディは用件を伝えると、足早に部屋を出て行った。

  「ライナス、遅い!」
 ブリッジに入ってきたライナスに向かって、ミランダが言った。
  「すまんすまん。」
 その後、アルバートは少し間をおいてから話し始めた。
  「さっき放送したとおり、艦の前方距離50の島に国連の砲撃部隊がいる。太平洋に出るにはそこを通るしかないんだが、激しい砲撃にさらされる恐れがある。MTU部隊で排除したいところだが、航路と島がかなり離れている。ヘリオスだとあっちで戦って帰ってくるほどのエネルギーは無い。」
  「イクシードなら行けますよ。E・MDHがありますから。」
 ルディが言った。
  「だがイクシード一機では危険が多すぎる。そこで、電子スナイパーライフルによる、艦上からの狙撃を行いたいと思う。射程の長い電子スナイパーライフルと艦の光学スコープをうまく組み合わせれば、島の砲台を除去できる。」
  「MTUに電子スナイパーを持たせるのか。」
  「ああ、艦から直接エネルギーを供給すればできる。」
 電子スナイパーライフルとは、エターナルが開発した新型狙撃銃である。
 本来、艦砲などに使用される技術を応用し、MTUに装備できるようにした。
 かなりの射程を持ち、威力も高いがMTUでは出力が足りず、数発撃つのが限度だといわれている。

 各MTUが大きな銃を手に取り、次々と艦上に上がっていく。
  「スナイパーのケーブルを艦の外部電源に装着して。」
 ミランダの指示により、各機は配置に着き、スナイパーの調整を始めた。
  『まもなく射程圏内に入る。射程圏内に入ったら各個に射撃を開始せよ。』
 アルバートからの通信だ。

 敵もエスペランサに対し、砲撃の準備を進めている。
  「第3番から第12番まで準備完了。他もあと少しです。」
  「敵は目の前だ。急げ。」
 砲撃基地はあわただしく動き、砲台はエスペランサを狙う。
  「敵の動きは?」
  「MTUが艦上に出ていますが、動きはありません。」
  「この位置ならMTUが飛んで来ることはできない。こちらが圧倒的に有利だ。」
  「準備完了しました。各個に砲撃を開始するように指示します。」
 砲台がエスペランサのほうを向き、第一射が発射された。
 発射されたエネルギー弾はエスペランサのすぐ近くの海面に着弾し、海水を蒸発させる。
 ヘリオスやイクシード、艦の砲台も反撃を開始する。
  「ここか・・・当たって!」
 ミランダは引き金を引き、その瞬間に青い稲妻が発射された。
 稲妻は大きく目標からはずれ、島の向こう側に着弾した。
  「大気中だと光学スコープが通用しない?」
 大気中ではレーザーがわずかに屈折し、光学スコープの高い精度は期待できない。
 それを見たアルバートは即座に指示を出す。
  『くっ、各MTUパイロットに告ぐ。MTUの赤外線スコープを使うんだ。』
  「赤外線スコープでどうやってあんな遠いのを狙うんだ?」
 ライナスが悪態をついている。
 その時、艦にエネルギー砲が着弾し、炸裂する。
  「うわぁ!」
 リオのヘリオスがよろけ、艦から落ちそうになる。
  「リオ!」
 ルディのイクシードが即座にヘリオスの腕をつかみ、落下を免れた。
  「こんなところで!」
 ヘリオスは体勢を立て直し、狙撃を再開する。
  「・・・ここだ!」
 リオが放った稲妻は吸い込まれるように砲台に命中し、目視でもわかるような爆発を起こした。
  「リオ・・・。」
  「すごい・・・。」
  「当てたのか!」
 ルディ、ミランダ、ライナスが同時に感嘆する。
 続いて、リオの第二射も砲台を捕らえ、破壊する。

  「どうやら彼は、狙撃のセンスがあるようだな。さすがルディの弟。何か持ってるな。」
 アルバートがつぶやいた。

  「なんだ?砲台が次々に破壊されているのか。・・・どういうことだ。」
  「司令官、何とかしてください。このままでは全滅です。」
 リオの驚異的な狙撃力によって、砲撃基地は混乱に陥っていた。
  「やむを得ん、総員退避、総員退避だ!」
 その間にも次々に砲台が破壊されていく。
  「くっ、もはやここまでだな。」
 基地の司令官の近くにあった砲台に稲妻が命中し、大爆発を起こした。
 司令官は吹き飛ばされ、砲台の残骸に当たった。
  「うぅ、まだだ、あと・・・これだけだ。・・・沈め、超人類!」
 司令官はポケットからリモコンを取り出し、ひとつのスイッチを押した。

  『大型弾道ミサイル接近。迎撃急げ!』
 各MTU、艦砲が一斉に砲撃を開始する。しかし、ミサイルはその間を通り抜け、エスペランサに迫る。
  「リオ、できるか!」
  「僕だってパイロットだ。艦を守んなきゃ。」
 リオはそう言い、ライフルを構える。
  「当たれぇぇぇーーー!」
 稲妻が発射され、それは正確にミサイルに命中した。
 強力な電流はミサイルの内部に流れ込み、内部機器を破壊した。
 ミサイルは大爆発を起こし、ルディたちの視界を覆い尽くす。
  「うわぁぁーー!」
  「エスペランサ最大加速!緊急離脱する。」
 エスペランサは大型のノズルからプラズマを放出し、一気に加速した。

 しばらくして、ルディたちが目を開けると、爆発は収まっていた。
  「・・・助かったか。」
 アルバートがつぶやく。
  「今のミサイル・・・。」
 フェリナが恐ろしげにアルバートを見つめた。
  「・・・ああ、”ヘルシャーク”と同じ光だった。重プラズマミサイルの。」
  「国連もあれを・・・。」
  「開発してしまった。核兵器に代わる新たな大量破壊兵器・・・。」


  次回予告
 アマテラスの地球侵略艦隊先遣隊が遂に地球に到着した。
 降下地点であるオーストラリア北部はあっという間に占領され、本隊の降下準備に取り掛かった。
 その中で、ひとつの艦隊だけ違う動きをしていた。
 カイザー・ヘルマン率いる艦隊である。
 彼の艦隊は太平洋上でエスペランサを待ち伏せていた。
 エスペランサ1隻VSアマテラス大艦隊の運命は!

  次回! 第十一話 アマテラス艦隊
   おたのしみに!


  ダブルオーの一言
 特殊な状況下でのMTU戦闘の第二弾です。
 今度は艦上からの狙撃作戦。リオは意外な素質を持っていました。
 なんか今回はルディの活躍があまりなかったですね。
 まあたまにはサブキャラたちにも活躍させてあげてもいいかな。
 次回はある重大なことが起こります。

                   <第九話 ホーム 第十一話>
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