04 // 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31. // 06

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[edit]

trackback: -- | コメント: --

第二話 デブリ帯の逃走劇 

  第二話 デブリ帯の逃走劇
 ルディ、リオ、そしてミランダを乗せたシャトルは危機一髪で地球から脱出した。
 衛星軌道上を数分間飛行し、デブリ帯に移動したエターナルの母艦「エスペランサ」に向かう予定である。
  「はぁ、何とか脱出できたね。後はエスペランサに向かうのみだ。」
  「これからどうするんですか?」
  「君たちは一時的にエスペランサで保護する。」
  「保護・・・ですか。」
  「クルーのみんなは優しいから、きっと受け入れてくれるはずだ。」

 シャトルは、ミランダの操作で衛星軌道から少しずつはなれ、エスペランサの待つデブリ帯に向かった。
 現在エスペランサが待機しているデブリ帯は、第二次防衛戦争時の戦闘で崩壊したスペースコロニーの残骸で埋め尽くされている。

 それは月宙域を抜け、デブリ帯に入った頃に起きた。
  「後方に戦闘機らしき機影!・・・国連軍か?」
  『我々は国連宇宙軍第七機動部隊所属の者だ。グラードルのルナポートから連絡があってここに来た。そのシャトルは、盗難シャトルとして連絡を受けている。直ちにエンジンを停止し、速やかに逃走行為を止めなさい。』
  「くっ、見つかったか!」
  「どうするんですか?」
  「振り切る!あと少しでエスペランサだ。」
  『もう一度通達する。直ちにエンジンを停止しなさい。命令を受け入れない場合、撃墜することもやむを得ない。』
  「撃墜って!」
  「ルディ、落ち着いて。エスペランサにたどり着けば何とかなる。」
  『・・・我々は貴公らのシャトルを敵とみなし、攻撃する。』
  「つかまってて!」
 シャトルが急旋回した後、もともといた場所をミサイルが横切る。
 三機の宇宙戦闘機「スペースホーク」は次々と機銃、ミサイルを撃ち、圧倒的な力でシャトルを追い詰めていく。
  「こんなことで!」
 ミランダは必死にスロットルを操作し、民間用シャトルとは思えない動きで攻撃を回避する。
 だが、遂にミサイルがシャトルを掠めた。
  「うわっ!」
 強力な爆発がシャトルを揺らし、ルディとリオは吹き飛ばされた。
 ミランダはスロットルに叩きつけられ、必死に苦痛をこらえている。
  「こんなところで・・・エスペランサに帰れずに!」
 シャトルの姿勢を安定させようと試みるが、不安定な状態のまま巨大なコロニーの残骸に向かっていく。
  「ううっ。」
 苦痛にうめきながらも操縦し続けようとするミランダに、ルディが言った。
  「後ろに下がっててください。僕がやります。」
  「そんな、これは子供に操作できるものじゃない!」
  「もともとこういうのに興味があったんです。動かすことくらい!」
 ルディは強引にコックピットシートに入り込み、ミランダをリオのほうに押し出した。
  「やられて・・・たまるか!」
 シャトルは間一髪でコロニーの破片を避けた。
 しかし、後ろからはミサイルと機銃が絶え間なく飛来し、何度かシャトルに掠めたこともあった。
  「ミサイル・・・直撃コース!」
 ミランダが計器を見て叫び、リオは驚きを隠せないようだ。
  「まだまだ!」
 ルディの操縦により、シャトルは回転し、隕石に激突した。
 ミサイルも隕石に直撃し、粉々に粉砕した。
  「やったか!」
 スペースホークのパイロットはそう言い、他のパイロットも歓喜の声をあげた。
 しかし、煙の中から撃墜したはずのシャトルが飛び出し、加速を開始していた。
  「なんだ、あいつ!」
 ルディはシャトルを回転させながら、隕石に機体の一部を当て、その反動で通常は不可能な回避をやってのけたのだ。
 乗客席に被害は出たが、三人がいるコックピットには損傷がなく、逃走に支障はなかった。
 それどころか、ルディたちの士気は上がり、逆に敵の戦意は衰えていった。
  「今だ!」
 シャトルは急加速し、危険なデブリの間を見事にすり抜けていく。
  「ルディ・・・君はいったい・・・。」
  「兄ちゃん・・・。」
 その直後、少し前の景色が歪み、徐々に赤と白の物体が姿を現す。
  「あれがエスペランサ・・・。」
  「そう、エターナルの母艦よ。今のは光学迷彩システム。敵から姿を隠すのには都合がいいんだよ。」
 エスペランサの翼の付け根に付いたカタパルトのハッチが開き、誘導灯に光が灯る。
 ボロボロになったシャトルは少しずつ速度を落とし、ゆっくりと着艦した。

 無事に到着した三人をクルーは暖かく迎えてくれた。
 しかし、操縦していたのがルディだと知ったとたん、クルーは信じられないような目つきでルディを見た。

 ミランダの怪我は腕の骨折。幸い大きな怪我ではなく、比較的短い期間で完治するらしい。

 「あの子・・・いくら超人類だからって、普通の子じゃない。」



 5年後・・・
  「・・・あれから5年経つけど、ルディたちもここでの生活にだいぶ慣れてきたね。」
  「はい・・・。」
  「お前の母さんと父さんはどこにいるのか・・・。」
 ルディの両親を心配している男は「ライナス・アーネット」という名前で、普段はエスペランサのムードメーカー的存在になっている。
 彼はとても優しく、ルディとリオの慰め役となっていた。
  「大丈夫だ。ご両親は生きてる。会ったことは無いけど、そう感じる。」
 この「アルバート・バルツァー」はエターナルの代表者だ。
 人類史上二番目の超人類である。
 現在は72歳で、MTUパイロットは引退し、エスペランサの艦長を務めている。
 とても72歳とは思えないほど健康で、若手パイロットと同じぐらいの体力がある。

 世界暦14年 8月22日
  「ん?太陽方向から異常なエネルギー反応!これは・・・。」
 エスペランサの女性オペレーターの「フェリナ・マリエール」が不意に叫んだ。
  「何が起きた?」
  「現時点では何もわかりません。あっ、グラードル宇宙研究所が緊急発表を行うようです。」
 フェリナがボタンを押すと、エスペランサの巨大なモニターにグラードル宇宙研究所の記者会見が行われる部屋が映し出された。
 少しすると、画面左側から男が歩いてきて、発表を始めた。
  『えー、グラードルシティ標準時の本日午前10時6分に、太陽から異常なエネルギーを検出しました。本研究所の職員が緊急分析を行ったところ、太陽フレアの発生が確認されました。数分後に電磁波、数時間後に放射線、数日後に高エネルギープラズマが地球圏に到達する恐れがあります。落ち着いて対処してください。』
  「グラードル政府はコスモサイドベースに避難命令を出したとの事です。」
  「恐らくこの規模だと、木星圏にも太陽風は到達するだろう。エスペランサを木星の影に隠せ。」
  「はい。」
 エスペランサはゆっくりと動き出し、木星の影に隠れていった。

 数日後・・・
  「太陽風が・・・東アジア地区に直撃しました。この地域では大停電が発生したようです。」
 フェリナが小さな声で言った。
  「この地域は経済発展が著しい。地球上の経済的打撃は大きいだろう。」

 これが始まりで、これから多くの命が奪われていくことになる・・・。


  次回予告
 太陽風が直撃し、東アジア地区の被害は凄まじいものとなった。
 さらに、この事件に便乗し、もうひとつの超人類組織アマテラスが、超人類の自由を求めて地球側に宣戦布告。
 国連も暴走し、被害を免れた資源大国「ネルティア国」に対し、戦いを始める。
 世界はこれまでにない破壊の渦に飲み込まれていくのだった・・・。

  次回! 第三話 激戦の発端
   お楽しみに!


  ダブルオーの一言
 これまでにない破壊の渦に。そしてこれまでにない長文に・・・。
 まさか二時間かかるとは思いませんでした。
 まだイクシードは出てません。次回で出ます。
 第一話と第二話は本当は第ゼロ話って感じですから。本番は第三話からです。
 明日も更新できそうなので、明日には第三話書きます。

                    <第一話 ホーム 第三話>
スポンサーサイト

[edit]

trackback: -- | コメント: 0

« 文化祭モドキ!  |  第一話 新たなる光 »

コメント

コメントの投稿

Secret

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。