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第十六話 脅威 

  第十六話 脅威
 インヴァネス攻略戦は成功し、各艦隊はグラードルの基地に寄港していた。
 各クルーには久しぶりに休暇が与えられた。
 グラードルの街に出る者も、自室でゆっくりと休憩している者もいた。
 ルディがブリッジに入ると、アルバートとフェリナがいた。
  「ルディ、調子はどうだ?」
  「久しぶりに休暇をもらったので、かなり疲れが取れました。」
  「それは良かった。」
 その時、ブリッジにエリスが駆け込んできた。
  「艦長、アマテラスにいる友人から気になる情報を手に入れました。」
 エリスはもともとアマテラスにいたため、アマテラスには友人が数人いる。
 その中でも特に仲が良かった人はアマテラスのやり方に疑問を持っている反乱派である。
 そのため、その友人はこまめにエリスと通信を取り合い、アマテラスの情報を公開してくれる。
  「気になること?」
  「オーストラリアに駐留していた地球侵略艦隊の先遣隊が撤退を開始したそうです。ケレスからの本隊発進も中止になったようです。」
  「撤退?情報はそれだけか?」
  「はい。手持ちの情報はこれだけだそうです。」
  「どういうつもりだ?」
 その時、ルディが言う。
  「・・・何かが始まるんじゃないですか?僕はそう思います。」
  「ルディ、何かわかるのか?」
  「ただなんとなく感じただけですが、とにかく出来るだけ早く出港できる準備を進めたほうがいいと思います。」
  「ああ、そうだな。出来るだけ急がせる。」

 次の日、エリスとルディはブリッジに急いでいた。
  「よお、不死鳥さん。」
 ライナスが呼びかけた。
 ルディはアマテラスから生還した頃から、エターナルでもアマテラスでも「不死鳥」と呼ばれるようになっていた。
  「ライナスさん、大変なことが起こります。アマテラスが・・・。」
 ルディはそう言うと、エリスと共に走っていった。
  「おい、ちょっ、待てよ。」
 ライナスもあわてて追いかける。

 ブリッジに通ずるハッチを乱暴に開け、ブリッジに入る。
  「アルバート艦長、大変です。アマテラスが!」
 エリスが叫んだ。
  「アマテラスは地球侵略はあきらめました。」
  「何だと?」
  「その代わり・・・常人類は抹殺します。彼らは超人類だけの社会を本当に作るつもりです。」
  「エリス、落ち着いて話すんだ。どうやって常人類を抹殺するんだ。」
  「太陽を・・・核爆発させるつもりなんです。」
  「太陽を?」
 あわててブリッジに入ってきたライナスが言った。
  「はい。太陽を核爆発させて、地球をその炎に入れるんです。」
  「しかし、それは不可能だ!」
  「いいえ、ひとつだけ方法があります。Ω(オメガ)線です。」
  「Ω線?」
 ルディが言った。
  「Ω線・・・しかし、あれはまだ研究段階では・・・。」
  「アマテラスは実用化に成功したようです。大量のΩ線を太陽に照射して、太陽を核爆発させるつもりなんです。」
 Ω線とは、つい最近発見された特殊な電磁波である。核融合反応を加速・激化させる効果があるとされている。
  「核融合反応のエネルギーで燃えている太陽に大量のΩ線を照射して、核融合反応を暴走させようということか。」
  「はい。暴走した太陽はそのエネルギーに耐え切れず、超新星爆発に似た超大爆発を起こします。」
  「なんて事だ。地球はその炎に巻き込まれ、消滅する。地球からの物資が途絶えた木星や火星、コロニーもいずれは干上がり、地球からの物資に依存しない生活環境が完成している超人類組織だけが生き残る。兄貴、そんなことを!」
  「でもまだ止めることは出来ます。Ω線を発生させるための軍事衛星砲台”スーパーノヴァ”を停止、または破壊できればΩ線は発射されません。」
  「その衛星の所在地は?」
  「小惑星帯です。正確な位置はわかりませんが、推測だとケレスの宙域だと思います。」
  「アマテラスの本拠地だな。攻めるとしたらかなり厳しい戦いになるな。」
  「でも攻めないわけには行きません。」
 ルディが冷静に言う。
  「ああ、そうだ。まずはルディが言うとおり、宇宙に上がろう。」
  「フェリナ、グラードルにそのことを伝えろ。それと、国連にも支援を要請するんだ。」
  「国連?」
 フェリナは驚いたような顔でアルバートを見た。
  「国連が本当に目が覚めたなら、支援してくれるさ。」
  「・・・了解しました。」

  「後は、我々がどうやって宇宙に行くかだな。」
 ライナスがアルバートに問うように言った。
  「エスペランサほどの大きさの艦を宇宙に上げるには大規模な発射施設が必要だ。だとすると、世界最大の宇宙港があるオーストラリアのニュージーランド地区が行き先になるだろうな。」

 次の日・・・
  「ようやく艦の修理が完了した。知ってのとおり、地球は今、かつてない危機に陥っている。その状況を打開するため、我々は絶望的な戦闘に身を投じる。すまないが、これで戦いが終わる。皆・・・最後の力を振り絞ってくれ。」
  「エスペランサ、発進します。」
 フェリナが言うと、聞きなれた駆動音が艦内に鳴り響き、徐々に上昇を始めた。
 ルディはだんだん離れていくグラードルの港を見つめながらつぶやいた。
  「アマテラス・バルツァー、あの人は一体何をするんだ・・・。」


  次回予告
 ニュージーランドの宇宙港を目指すエスペランサ。
 しかし、宇宙港付近にはアマテラス艦隊が展開していることがわかった。
 そこでルディはストライクイクシードを利用して陽動をかけようとする。
 だが、敵艦隊はそれを読んで行動していた。
 ストライクイクシードをあらかじめ発進させていたカイザーの新型機「ゲイザーⅡ」と戦闘させて足を止め、その間に艦隊でエスペランサを叩こうというものだ。
 果たしてエスペランサの運命は!
  次回!第十七話 孤高の不死鳥(前編)
   おたのしみに!

  ダブルオーの一言
 久しぶりに不死鳥の宇宙です。
 今回は戦闘シーンはナシ。
 でもその代わりに恐ろしい事実が明らかになりました。
 地球の危機を表現するにはこれが一番!と思いました。
 この設定を思いついたとき、なんて恐ろしいんだろうって思いました。

 今日、学校で最終回までの正確なあらすじが思いついたので、いよいよラストスパートをかけます。

                  <第十五話 ホーム 第十七話>
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